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中村竜治 『泉』

素材:ピアノ線φ0.3、熱収縮チューブ

サイズ:w100×d100×h2,000

製作年:2012 年

キヤノンによるミラノサローネでの展示「NEOREAL IN THE FOREST」の部分モックアップである。全体の大きさは、幅8m× 奥行5m× 高さ2m の格子状の物体で、プロジェクターにより映像が投影される。映像を空間で受け止めたらどうなるかという試みである。直径0.3 ミリのピアノ線と熱収縮チューブを使って、自立しかつ畳んで輸送できる構造を考えた。


 

[essay: 情報と物質とそのあいだ]

“グリッドという形”

例えば、グリッドという形は、誰の頭の中にもあり、簡単に思い浮かべることができるし、パソコンの中にも簡単に描けるが、いざ物理的につくろうとすると意外に難しい。太さや重さや接合部や素材や作り方に向き合わなければならなくなる。見ないふりをすることもできるが、そのようにどうしても発生していまう問題の中にこそ面白いことが隠れていることが多い。

 



[略歴] (2013/06)

建築家。1972年長野県生まれ。東京藝術大学大学院修士課程修了後、青木淳建築計画事務所を経て、2004年に中村竜治建築設計事務所設立。主な作品に「へちま」、「とうもろこし畑」、「梁」、「前髪」、「睡蓮」など。

繊細な要素を単純なルールに基づいて反復させていくことで、非現実的な存在感をもつ作品を手がける。

http://www.ryujinakamura.com/


[主な作品]

 



「とうもろこし畑」(「建築はどこにあるの?7つのインスタレーション」東京国立近代美術館)

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「へちま」
 

「カラフル」