「マテリアライジング展Ⅲ – 情報と物質とそのあいだ」は、近年高まりを見せているデジタルファブリケーションをめぐる美術、デザインの可能性を探る展覧会の第3弾です。これまで国内外の工学、建築、数学、生命科学、美術、プロダクトデザインの第一線の研究者が出品し、大きな反響を得てきました。今回は東京藝術大学大学美術館陳列館から京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA へと舞台を移して開催いたします。
近年、国内でもレーザーカッターや3D プリンタなどのデジタルファブリケーション技術が注目され、デザインツールのオンライン化、機材の汎用化とともに、普及のためのインフラストラクチャー整備と啓発活動が盛んに行われています。また、デジタルファブリケーションが社会に開かれる一方で、その技術体系にある革新性、すなわち数理情報から多産的・可変的に生成される「かたち」のありようや、その根源にある人間の創造的思考と進展するテクノロジーとの協働をめぐる探求は、都度テクノロジーやメディアと接しながらその意味を問うてきた芸術表現の世界でも、重要な関心を呼びつつあります。
本展は、このようなポストデジタルの時代と呼ばれる現在において、情報と物質の往還的思考がもたらす新たな表現と、その創作プロセスにあるテクノロジーと人間の批評的関係に焦点を当てます。
@KCUA では2011 年にこうした状況を紹介する「共創のかたち- デジタルファブリケーション時代の創造力」展を開催しましたが、本展はその現在進行形として、ポストデジタル時代における人間の創造性のゆくえを領域横断的な視座から多角的に考えます。
主 催:マテリアライジング展企画室 / 公立大学法人 京都市立芸術大学
企 画:
砂山太一(京都市立芸術大学美術学部特任講師)
森山貴之(横浜美術大学美術学部准教授)
助 成:芸術文化振興基金助成事業/公益財団法人朝日新聞文化財団
協 賛:i.materialise / 株式会社アプリクラフト/トロテック・レーザー・ジャパン株式会社
協 力:横浜美術大学、東京藝術大学、millegraph、株式会社ゆう建築設計ポスター:Semitransparent Design
ワークショップ協力:大前道久(OPH) + 木山潤平(sacsac)
イ ベ ン ト:WEB サイトにて随時公開
展覧会サイト:https://materializing.org/
お問い合わせ:ギャラリー@KCUA 075-253-1509